好環境でヒラマサ養殖、加工品にも力を注ぐ/有限会社坂下水産

坂下水産
育てた魚を水揚げする坂下水産の従業員ら=錦江町沖

有限会社坂下水産(錦江町)

潮の流れが速い好条件を生かし、鹿児島湾口の錦江町沖でヒラマサとカンパチの養殖に取り組む。2008年に開店した同町神川の直売所「ふる里館」で、新鮮な魚や水産加工品などを販売し地域の食を支える。

養殖は、漁師だった坂下勝さん(故人)が1993年に有限会社を設立し創業。長男の勝則さん(60)が2010年に社長を引き継ぎ、現在に至る。幼魚を中国から輸入し、沖合1.5キロに設置した27基のいけすで計約18万匹を育てる。3.5~4キロのヒラマサを年間5万匹、カンパチは6万匹を、九州内を中心に活魚で出荷する。

当初はブリとカンパチでスタート。ブリの仲間のヒラマサは約20年前、仲買業者に勧められ導入した。当時、県内では珍しかった。カンパチに比べ脂が少なくあっさりした味わいで、福岡や長崎で需要が多い。寄生虫の発生が少なく、病気にもかかりにくいため育てやすいという。

養殖場一帯は潮が流れるため魚の餌の食いが良く、成長も早い。元気で身が締まっており養殖に適した環境といえる。2年前から黒糖を混ぜた飼料を与える。坂下社長は「肉質が向上、うまみが増した」と話す。

直売所は水揚げしたてのヒラマサ、カンパチや加工品、総菜など自社製品のほか、地元産の野菜や花なども扱い、地域活性化に一役買う。6次産業化を進め販売網を広げようと2年前、近くに加工場を新設。照り焼きやみそ漬け、さつまあげなど冷凍・冷蔵品を十数種に充実させた。

坂下社長は「元気でおいしい魚をつくり続ける。魚をもっと食べてもらえるよう加工品開発にも力を注ぐ」と意気込む。

(南日本新聞2020年7月19日付掲載)
有限会社坂下水産
資本金300万円。養殖業と直売所で年間売上高約5億円。従業員22人(パート含む)。オンラインショップも営む。
住所:錦江町神川780-1[MAP
電話番号:0994-22-2100

このシリーズについて

かごしま会社探訪
きらりと光る鹿児島県内の中小企業を訪問し、あまり知られていない素顔を探ります。 ※2020年8月9日まで、日曜日付南日本新聞の経済面に掲載していました。

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