文章力UPの秘訣は、新聞投書!

新聞投書アイキャッチ

大学入試における英語民間試験の活用の延期に引き続き、昨年末には、新たに実施される共通テストで導入が予定されていた国語・数学での記述式問題についても、見直すことが発表されました。

さまざまな変化が予想される大学入試改革。正面から突破するためのヒントを、鹿児島大学准教授の渡邊弘さんが説明します。

やはり表現力は重要

今の高校2年生が大学受験にチャレンジする時から導入されることになっている大学入学共通テスト。国語と数学で予定されていた記述式問題の導入は延期となりました。

この決定を知った高校生の反応は二つ。一つは、「よかった、記述式問題は不得意だから」というもの。もう一つは、「せっかく記述式問題の対策をしてきたのに、無駄になった」というもの。

でも、この二つの反応は、どちらも誤りです。

導入が見送られた記述式問題は、共通テストについてだけです。国公立大学の二次試験や私立大学の個別入試、推薦入試やAO入試などにおいては、これまでと同様、皆さんの表現力が試されます。

大学への進学を希望する以上、文章を書くことから逃れることはできませんし、これまでに記述対策の勉強をしてきた人にとっては、それが無駄になることはあり得ません。

新聞に投書して記者に添削してもらおう

「でも、どうやったら表現力が上達するんだろう……」。多くの中高生の共通した悩みだろうと思います。

そんな皆さんに私がオススメしたいのは、新聞への投書です。

南日本新聞には、5面に「ひろば」というコーナーがあります。読者が書いた文章を載せるところです。ここでは、「若い目」と題して、20歳代前半ぐらいまでの人が書いたものを掲載しています。

「ひろば」に送られてきた投書は、記者がすべて読んで、どれを紙面に掲載するか、判断します。その上で載せる予定の投書を送ってくれた人に電話などで連絡をとり、内容の確認を行います。この時、多くの人は「文章の趣旨を変えない範囲で、手直ししてもいいですか」と記者から尋ねられるでしょう。

この「手直し」が、とても勉強になるのです。

ワタナベ先生 新聞投書
「若い目」を校正している現場

新聞記者は文章のプロです。全体の構成、適切な言葉の選択、慣用句やことわざの使い方、漢字を使うか平仮名を使うか、すべて新聞社の基準でチェックしてくれます。そのようにして添削されたものが、新聞に掲載されるのです。

自分が書いたものと実際に掲載されたものを比べることで、皆さんの文章力は確実にアップするでしょう。

PREP法で組み立てよう

とはいえ、記者に直してもらうためには、まず「これを掲載したいな」と記者に思ってもらえるレベルの文章を書いて投稿する必要があります。そのためにはどうすればいいでしょうか。

ここで役に立つのが「PREP法」という文章の書き方です。

PREP法とは、文章全体を四つのパートに分け、

  1. Point=結論
  2. Reason=理由
  3. Example=具体例
  4. Point=結論(一番言いたいことを最初の「Point=結論」とは違った表現で繰り返す)

という順番で書いていく方法です。

この方法をとると、

(ア)一番言いたいことを最初に読んでもらえる、
(イ)理由と結論との結びつきがわかりやすい、
(ウ)具体例を入れることによってオリジナリティと説得力が増す、
(エ)最後に結論をもう一度繰り返すことで主張の内容が印象に残る、

といったメリットがあります。

内容はどんなことでもかまいません。学校生活で体験したこと、自分が読んだ本の感想、新聞で知ったニュースに対する意見など、誰かに伝えたい自分の気持ちや考えをPREP法でまとめて書いてみましょう。

ワタナベ先生 新聞投書 PREP図表

鹿児島大学准教授・渡邊 弘(わたなべ・ひろし)さん
渡邊弘・鹿児島大学准教授1968年、名古屋市生まれ。横浜国立大学教育学部卒業、同大学大学院教育学研究科修了。修士(教育学)。
2016年4月から鹿児島大学共通教育センター准教授。
専門は、憲法学、法教育論、司法制度論。15年から17年に実施された大学入試センター試験の出題者。

このシリーズについて

ワタナベさんの情報活用術
ほしい情報をうまく入手し活用するための方法を鹿児島大学の渡邊弘准教授が解説します。

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